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執筆者の写真Rinki Ito

文系大学院は就活で不利?(修士編)

更新日:2023年3月4日

今回の記事では、文系で大学院への進学が就活に不利か有利かについて、私自身の経験をもとに話したいと思います。大学院も考えているけど、就活で不利になってしまうのでは、と不安を持っている方達の参考になればと嬉しいです。不安を煽る記事ばかり、しかも実体験ですらないので、希望もあることをここで紹介します。


結論から言えば、私にとってはかなり有利だと感じました(ちなみに学部の時に就活はしてません)。IT企業やコンサル、広告代理店、政府系金融機関などから内定を頂いたのですが、大学院に進学したからこそだと考えています(当然ですが、院進は内定につながった要因の一つに過ぎないです)。しかし、私のように有利だと感じた一方で、院進が逆に悪くなる人も当然います。

 

なぜ不利と言われがち?


文系で大学院進学は就活に響くと思われがちです。人事の人に対して、学生続けたいだけやろ、とか、よくわからんけどレールから外れてる感あって扱いづらそう、などネガティブな印象を与えてしまいそうという観点から不利になると連想してしまうのではないでしょうか。


文系の9割以上は学部で卒業し就職していくので、まず大学院に進学した人のデータがほとんどないのがあります。あなたの友達で、文系で大学院に進学した人は5人もいるでしょうか。いたとしたらあなたの交友関係はすごいです。笑(私はゼロです。)

つまり、院進した人の状況を掴める人が少ないために、実際どうなのかがわからないのです。


ですが安心してください。私がここに情報を提供します。

 

大学院に進学することのメリット4選


では、実際何が私にとって有利だったのかですが、以下の4つだと考えています。

  • 学歴が上がる

  • 勉強できます感出せる

  • ガクチカの内容を濃くできる、また増やせる

  • 論理的思考力が高まる

 

学歴が上がる


学歴ロンダかよ、と思うかもしれませんが、言わせておけば良いです。学歴は就活において最強の武器の一つです。政府系金融機関から内定もらえたのは、京大という肩書きがあったからこそです。学歴フィルターは確実に存在しますし、ないにしても自分を優秀な人間だと売り込む上で学歴は便利です。


また、人事の人から学歴ロンダかよ、と思われる感じは全くしませんでした。むしろこの人は目標のために努力ができる人なんだと肯定的に捉えてもらえることがほとんどでした。自分がどこ大だから内定もらえなかったと嘆くのであれば、院進して学歴あげる努力をしてからにしてください。そうゆう人はあげたところでうまくいかないと思いますが。

 

勉強できます感が出せる


例え院進がそこまで難しいものでないと思われていても、それでも勉強に対してストレスが人よりはないと思ってくれます。就活は潜在能力があると思われるかが大事なので、自主的に勉強してくれそうというイメージを与えることができ内定に近付きます。


また、文系の中で経済や心理に限ると思うのですが、統計やデータ分析に学部卒よりも精通していると、データを扱える人材を欲している企業にアピールできます。実際、修士ではしっかり統計を学び、また修論でも実証分析する際にはデータの利用が適切かがきちんと見られます。最近ではマーケティングにデータを活かす動きも活発なので、統計やデータ分析に慣れている人は需要が高いとも言えます(ちなみに、USJのマーケティングにおいて、統計学を駆使してV字回復させたという内容の確率思考の戦略論という本は面白いのでおすすめです)。

 

ガクチカの内容を濃くできる、また増やせる



私は院進したことで時間が増え、ガクチカの内容の質を上げることができました。私が所属していた部活は4年間フルで行うので、むしろ4年生からがメインでした。なので学部卒で就活していたらガクチカに間に合わず、途中の状況を話すしかありません。院進によって私は面接において部活の集大成を話すことができたのです。


また、バイトでも同じでした。面接で話したバイトにおけるガクチカは、3年生から4年生の間で成し遂げたことなので、これもまた学部卒では十分な内容として話すことが難しいものでした。


就活までにガクチカが間に合わない、もしくはないのであれば、院進を選択して時間を確保するのも一つだと思います。ただ、注意して欲しいのが、修士が始まってから研究以外でガクチカを作るのは難しい気がします。それ以外のガクチカ(バイトとか部活)は学部卒業までに完結させておくのが良いと思います。大学院には研究だけをしにいくことに注力してください。死ぬ気でテーマを探してください。ここがブレると上で紹介したメリットが全て怪しまれます。

 

論理的思考力が高まる


研究をしていく上で、論理的思考力はかなり重要な力になります。リサーチクエッションは何か、仮説は納得がいくものか、正しく結果を解釈できているか、などで論理の飛躍があれば教授に速攻ダメ出しされます。学部で就活するとすれば4年生までに養っておく必要がありますが、厳しく評価してくれる人はなかなかいないのではないでしょうか?3年次にゼミで研究するにしても、学部生やし、てことで教授は多少目を瞑ってくれます。ですが修士となると優しかった教授も豹変します。研究内容において、論理の飛躍や理解の欠如があれば詰められます。


研究に限らず授業でも論文紹介などがあるので、順序立てて話ができないと質問攻めされます。また、経済理論の授業で、課題を解いて教授の前で説明することがあったのですが、少しでも論理に飛躍があると、なんで?攻撃が始まります。発表の前日はいつも胃がきりきりしてました。


非常に辛かったですが、個人的にこれらの鬼詰に比べたら戦略コンサルのケース面接や、普通の面接で緊張することほとんどなかったですし、全ての質問に対して論理的に順序立てて説明できたと思います。

 

まとめ


私が思う、就活に対して院進してよかったことを紹介していきました。ただ、2年分の学費と生活費がかかりますし、社会人として稼げたであろう2年分は人によっては大きな損失になります。


私は学部時代決して優秀ではなかったですし、学歴も地方国公立だったので、目指せる企業は正直かなり限られていました。得られた時間や学歴、機会を全て駆使し、それらをどう面接で見せるかを考え、学部卒では得られなかったであろう所から内定をいただくことができました。


研究がもっとしたいけど就職するつもりだし不安、就活失敗したから逆転してやる、などを思う人たちに向けて、少しでも参考になればと思います。就活における戦略などは機会があれば書きたいと思います。


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