本記事では、私が修士2年間でどのようなスケジュールで過ごしていたかを紹介していきます。(「修士課程の過ごし方&論文の書き方講座」では図も入れてもう少しわかりやすく、また修論の書き方も含めて説明してるので、良ければこちらも。)
前提
大学院で必要な単位数は京大は30単位と(授業22単位、修論8単位)、学部に比べ圧倒的に少ないです(多分他の大学もこんなもん)。基本的に1年目で授業分の単位を取り切ります。
ただ、私は研究者養成コースという博士への進学を前提としたカリキュラムに属しており、授業の一つ一つが結構重かったです。これもあって受ける企業はかなり絞り、(本当に行きたいところだけ受ける気持ちで)最終的には6社にしました。
※京大には他に高度経済人コースというのもあり、こちらについては修士卒業前提かつ授業も重くないので、就活はやりやすいと思います。ただ博士に進学したい場合テストを受ける必要が出てきます。(研究者養成コースでは授業の成績だけで上がれます)
修士1年目前期(+夏休み)
授業は4つ(このうち2つ(ミクロ、数学)は週2回の授業)とり、5月は夏のインターンを意識。中間テストが5月下旬か6月前半にあるため、インターンの応募の締め切りだけをおさえてテストに集中。終わり次第切り替える。気持ちの割合は大学:就活=5:5。夏休みには2:8。
まずすべきことは、授業のテスト日と、夏のインターンの応募締切、面接が大体いつぐらいにあるのかをおさえることです。これらの時期は重なる場合が多いので、逆算して何をすべきかを頭に入れておかないと焦ります。4月に面接で話すガクチカの話題を大まかでいいので決めておくと良いかもしれません。
夏休みは就活の対策にほとんどを費やしてました。インターンでライバルになるであろう人たちのレベルを知ること、企業が求めている人材を知るために、ひたすら人事と話すことを意識しました。夏のインターン選考で落ちたところもあったので、なぜ落ちたのか、逆になぜ通ったのか。そういった反省から「企業は何を求めているのか」を突き詰めました。例えばガクチカでも、リーダー経験話したところでそれは企業が求めているのか、などです。個人的に入社後の解像度をあげ、かつそれが求めている人材であれば落ちることはないと思います。(自分の今の経験話で、面接官が入社後の働きをクリアに想像できるかを客観的に考えてみてください。)
研究面では、少しずつですが論文を読むようにしてました。
前期にゼミがあるかは大学によると思います。京大は後期からでした。私は先生を決めていたので前期から参加していましたが、ただM2の人たちの話を聞いているだけでした。前期もゼミがある(自分が発表する必要がある)場合は全体のスケジュール調整を意識してください。授業もあってゼミもあるとなると、夏インターンの準備がきついです。
修士1年目後期(+春休み)
就活は一旦おいておき、必要な単位をほぼ取りきる(授業は5つ)。気持ちの割合としては大学:就活=9:1。春休みには4:6。
授業で忙しかったのもあり、後期は春休みに入るまでほとんど就活を考えず勉強だけをしていました。3月からの本選考だけに絞り、冬のインターンには一つも参加していません。冬に就活しないと不安に思う人もいると思いますが、私にとっては影響なかったです。ただ、夏インターンに参加していない状態であるならオススメはしません(単純に面接慣れや自己分析ができない)。とはいえ最近冬のインターンが本選考の早期に直結してるものも多いみたいなので、ここは自分で調整してください。
春休みは、夏休みで行なった分析をもとに、改めて企業、自己分析をしていきました。詰めが甘い所はどこか、から始め、新しく気になった企業の情報(過去のESや面接)を集め、夏休みに練った構想を形にしていきました(何を伝えるべきかを明確にした)。その後公開される企業のESをもとに修正し、面接に挑みました。
研究についてはこの段階はまだ決まっていなくても問題なく、ゼミでは自身が研究で必要になるであろう論文の内容を発表するくらいでした。春休みでは修士論文を意識して本格的にテーマ探し。(当然決まってる方が良いです)
修士2年目前期
就活と研究テーマ探しの並行。6月までは大学:就活=7:3。6月以降は研究にすべてを費やす。
ここは夏・春休みでどれだけ準備したかで就活の暇度合いが決まります。私は死ぬほど夏・春休みに就活の分析をしたので、新しくすることはあまりなく、研究と並行して過ごせれました。やることといえば春休みに構築したものを面接を受けながら確認し、修正するぐらいでした。まあ6社しか受けてないのもあると思いますが笑。無事内定ももらえ、6月に全て終えたので、ここからは研究だけに集中していきました。
6月までの研究については、実際に作業を始めるというより、ひたすらリサーチクエッションと仮説探しでした。なんとなくのテーマは決まるも、内容を深められず論文を読んでは修正の毎日。
この時期はゼミがいつあるかが重要だと思います。就活の時期に研究発表があるのとないのでは全く違います。発表があると、リサーチクエッションなどを無理やりにでも形にしておかなければなりません。就活の時期にこれはかなりストレス。私のゼミは運よく6月に研究進捗発表だったので、研究のことは頭の片隅程度で過ごせれました。なので、就活する人は教授に相談して発表を6月以降に頼み込むのも一つかも?
6月以降は、データを集めて整理し、分析するというのを繰り返してました。夏休み明けには結果がある程度出ているのが理想です。私はうまく結果が出ず、メインリザルトを後期に持ち越す形になったのでかなり焦りましたね。
修士2年目後期
修士論文の完成に向けてモンスター漬けの日々
後期は研究しかしてません。論文を書き始めたのもこの時期からでした(遅すぎ)。最終的に分析のメインリザルトが固まったのが11月だった(死)ので、論文として形にするために寝れない日々が続きました。人生で一番モンスター飲みましたね。というのも、ゼミの先生が設定していた修論の締切が、大学が設定しているものの1ヶ月前だったので。。。
そこから先生に何度も添削を受けながら修正し、1月初旬に提出しました。提出後のタバコは最高でした。
口頭試問もボコられることはなく無事終えました。先生の添削のおかげです。
まとめ
ここまで私がどのように過ごしてきたかを端的に紹介してきました。いつぐらいから修論に取り掛かったのか、就活とどう並行していったか、など、自分は博士も考えていたので少し特殊な就活だったと思いますが、これから経済大学院に進学を考えている人の参考になればと思います。
しかしながら、あくまで京都大学、また自分の担当教授の修論に対する進め方によって実現し得たものなので、もし入学した際には、まず担当教授にどう修論に向けて研究を進めていくかを相談してください。そこから逆算です。
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